【俺の栄養補給】

俺にとっては、女の子に関わることすべてが精神的な栄養になっている。だから、俺のところに泣きに来るのに遠慮なんかいらないんだよ。

女の子と楽しくデートしているときはもちろん、深刻な相談にのっているときだって、俺にとっては栄養補給みたいなものなんだから。

もちろん、深刻な相談をいいかげんな気持ちで聞いているわけじゃないよ。相手の気持ちになって真剣に考えれば考えるほど、それが俺自身のひとつの体験として、栄養になるんだから。

俺はこれでも作曲家だからね。日頃は無神経な顔をしてるけど、これでなかなかナイーブでデリケートなんだぜ。それがなかったら、作曲なんてことはできないよ。感受性の問題だからね。だから、俺がごく普通の中年のオジサンになって、日常生活にどっぷり漬かっちゃったら、そのときには作曲家としての俺は死に絶えてるよ。

恋愛ごっこでもいいから、いつも恋する心を忘れず、女の子に対する想いを忘れず、そして一方では女の子の感性をも自分のものとする。それが俺みたいな人間には必要なのさ。だから、感性の豊かな子となら、いくらでもデートしたい。一緒にお茶を飲んで、話しをするだけで俺はたっぷりと充電されるんだから。